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かつてゲーオタだったかもしれない人の日記

星クズのソラキル

久しぶりに岩代俊明先生の新作読切「星クズのソラキル」がジャンプGIGA4月号に掲載されていたので買ってきました。

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そしてこれまた久しぶりに例のごとく感想といきましょうか。

そういえば以前感想ってどんな風に書いてたっけかな…と過去のを読み返したところ、ストーリーを追いながら書いていくやり方だったことを思い出したので今回もそれで進めます。

まずお話は嵐太とヒマリという2人の兄妹(扉絵右の兄妹)が空手の稽古のために山でキャンプの用意をしているシーンから始まります。山奥での修行でテンションの上がっているヒマリに対し、兄の嵐太はこれまで続けてきた空手を辞めるつもりでいるためもややダウナー気味。

スイマセン、冒頭といいますか扉絵から我慢してたのでそろそろツッコませてください。
ヒマリは幼女に定評のある岩代先生なので納得のかわいさなのに対して、嵐太のデザインがアゲハとヒリューを足したようにしか見えないぞオイw

そんな2人の頭上に突然UFOが現れ、2人はおろか読者への説明も一切ないままあっという間に中へと吸い込まれてしまいます。

得体の知れない宇宙船の内部という状況に戸惑いつつ歩を進める2人。
何が出てきてもヒマリだけは守らないとと警戒を強める嵐太でしたが、そこにこれまた岩代先生お得意の不気味なデザインの化け物が現れます。
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襲いくる化け物を前に自分が立ちはだかって妹に逃げるよう促す嵐太。
ところが実は化け物は着ぐるみで、中から別の人型宇宙人が姿を現します。

困惑する兄妹に対しドッキリの感想を求めてくる宇宙人。
あまりのウザさに嵐太は宇宙人をぶん投げますが、派手に吹き飛んだ挙句、ぶつかった衝撃で手足のパーツがバラバラになってしまい逆に困惑してしまいます。

しかし身体のパーツの半分が機械でできているというその宇宙人はあっという間に身体を修復しつつ、地上ではやわいからデリケートに扱ってくれよと促します。

ここでようやくいったい何者なんだと尋ねる嵐太に宇宙人は自分は銀河統合連邦のエージェント、ソラキルと答えます。
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おぉ、扉絵カラーでもそうでしたが今までの岩代作品だと敵にいそうな、なかなかいい具合にミステリアス&不敵な感じのデザインでいいじゃないですか。嵐太がアゲハ+ヒリューであんまり一般受けしなそうな野暮ったいデザインなのとは対照的です。
いつも岩代先生のセンスやデザインは古臭い古臭いと言われますが、服装やネーミングはともかく、少なくともこうしてキャラデザイン自体に関してはそんな言われるほど悪くはないと思うんですよね。もちろんファンによる色眼鏡も多分に含まれているかもしれませんが。

相変わらず相手をバカにしたようなつかみどころのない態度を取るソラキルに対し、暇つぶしが終わったのならさっさと自分たちを解放しやがれと嵐太は詰め寄ります。するとソラキルは先ほど自分の身を挺して妹を守ろうとした嵐太の行動と度胸から、お前には地球を守る覚悟と魂があると告げます。

一体何の事だと嵐太が尋ねると同時にもう一隻のUFOが現れ、ソラキルのUFOをレーザー障壁で辺り一帯の森から出られないよう閉じ込めてしまいます。
ソラキル曰く奴らは〝ザマルカ〟という名の銀河の悪徳奴隷商人で、地球人に手を出しに来た奴らの侵略行動を阻止するために自分はやってきたが、反撃を受けて追われていたところだというのです。

そこへザマルカからのいかにも三流悪役が言いそうなセリフ満載の映像通信が送られてきます。んー…にしても…セリフがいやに陳腐なような…?

ともかくそれを聞いた嵐太、ソラキルはウザいがこの状況を切り抜けるために何か作戦はないのか協力してやると乗り気になりますが、真っ向から闘えとソラキル。ただの地球人が勝てるわけないだろと当然のツッコミをする嵐太に〝ただの地球人だからこそ素晴らしい〟とソラキルは返します。

さて、UFOから降りて障壁内でザマルカの連中を撃退することを決意した嵐太。いくら空手で鍛えてきたとはいえ、まさか宇宙人相手の戦闘などは初めてで当然戸惑います。ところがいざ戦闘が始まると数メートルもの跳躍に、相手を一発でKOするほどの地球人離れした戦闘能力を発揮します。

これこそがソラキルの目論見で、ソラキル含む異星人にとって地球の重力は重すぎたのです。
ザマルカの展開した障壁内の重力は地球の4分の1、それゆえに地球は異星人にとって侵略しづらい魔境の地であり、そこに住む地球人は屈強な獣のような存在だというのです。重量の違いでスーパーマンのように相手を蹴散らす…ドラえもんで何かそんな話があったような気もしますが、ネタとしてはまぁベタですな。

なおヒマリも一緒に闘いたがりますが、身を案じる嵐太の切り札という方便で待機。

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歴代幼女ヒロインの中でもトップクラス(独断)のかわいさ

ザマルカたちを蹴散らす中で嵐太の頭にはこれまでやってきた空手の鍛錬の日々が思い出され、自分の続けてきたことも案外何かの役に立つものだなと巡らせます。すると一瞬のスキをついてザマルカ兵の攻撃がヒットしそうになりますが、〝切り札〟ヒマリが相手を吹き飛ばし嵐太のピンチを救い、空手を続ける兄の姿に憧れてきたヒマリは兄にやめないでと懇願します。
そこへまだ息の合ったザマルカ兵がヒマリの背後から襲ってきますが、兄の渾身の一撃で今度こそKOされます。
空手が妹の憧れになっていたことや守る力になっていたことを図らずも実感した嵐太は、心配そうに見つめるヒマリに対し続けてみることを告げます。地球人の強さにソラキルもご満悦の模様です。

とここで倒したザマルカ兵の1人がスーツのフェイスガードをオープンして自分たちは敵ではない誤解だと弁明します。彼らは奴隷商人どころか銀河連邦公認の環境保護団体であり、宇宙の自然を守るために活動しているとのこと。
彼らによると実はソラキルこそが自分の知的好奇心を満たすために何でもやらかす指名手配犯であり、ザマルカの皆さんはこれまで幾度となくソラキルの悪戯に苦汁を味わされてきたというのです。

問い詰めようとする嵐太にバレてしまったかと、くつろいだ態度で悪びれもせずのソラキル。しまいには死に物狂いの地球人の戦闘力が見たかっただけと、いけしゃあしゃあと白状します。

最低のヤローだなと嵐太はツッコみますが、ソラキルはまったく悪びれもせず自分は最低のクズだ、だがそんなクズになっても好きなことを続けてるバカがここにいる。その事を辛くなった時には思い出せと言い残して逃亡します。
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星クズってそういう意味かよ!

なんでタイトルが「星屑」と漢字でないのか少し気になっていましたが、まさか「宇宙(星)のクズヤロー」という意味だったとは…w

未知との遭遇を終えた兄妹は父の待つキャンプ地へ戻ってきますが、何とそこにはすっかり父と打ち解けて友達面をしている星クズヤローの姿というオチで〆です。



という内容だった訳ですが、うむ、これはアレです。
設定といいソラキルのキャラといい、連載を意識していた過去の読切と違って完全に今回の読切オンリーのつくりですね。

そして一言でまとめると「深く考えず軽く読めるほのぼのコメディーを読切で一本」という感じです。
実際ストーリー展開(特に前半)は深く考えても仕方がないほどサクサクしてます。

一応誤解の無いように書いておきますと、粗が目立つとか矛盾しているとかそういう事ではなく、エンターテイメントとして良い意味で深く考えずにスラスラ読めるという意味です。絵だって以前と同じで安定してましたし。
また岩代先生自身の巻末コメントで「読切では肩の力を抜いてほのぼのとしたものを描きたくなります」とあることから、意図的にこういう内容にしたのは明白です。

それにもう少し深読みすると立場が変わった事で、これまでのように読切を出すからには連載に繋がる結果(アンケ順位や連載用の設定など)を残さなくてはいけないという考えを一度無視して、やりたいように描いてみたのが今回のソラキルではないかと思うのです。

確かに当初予告からは宇宙人が活躍するSFバトルアクションを期待していましたが、これはこれで単発作品としてはなかなか悪くないじゃん!というのが素直な感想です。岩代先生がああ言っているのですから、読者だって肩肘張らずに読むのが礼儀ってもんです。

という訳で以上「星クズのソラキル」の感想でした。

コメント

流れるように切手を貼ってしまったのは自分だけじゃないと思いたい

ソラキルの正体発覚まではヒマリが個人的にかわいい(重要)のと短い話の中で嵐太の年相応な葛藤にアンサーを出すという、まぁ良くも悪くもいつもの無難な読切かなーと思いながら読んでいたので実はクズでした、という流れには驚かされました。ザマルカの人達もあんな地球人感覚では見るからに悪そうなマスクを被らなくてもいいのにw
初対面時があれだったので気付く人は気付いたんでしょうけど気持ちよーく騙されてしまいましたw

こうなると好奇心旺盛の気まぐれクズが半分機械である理由だったり、嵐太を凝視した時に内情でも読み取って上手いこと煽って戦わせたのではないのかと興味が尽きないので、新連載の1話目だったとしても良かったかと。
実際この話だけなら結果空手に対する悩みを持っていた嵐太と、その兄を心配するヒマリは救われている(超重要)わけですから正真正銘、根っこからのクズというわけでもないのでしょう。火を掛けっ放しだったカレーも無事でしたしね!魚類と交尾?下が人型なら良かったんじゃないんですか。

個人的にはこのまま連載して欲しいくらいの大満足な出来でございました。ただ方向としては冴えない嵐太とかわいいヒマリとクズのコメディ路線たまに感動有りみたいなのが希望なので、巻末であるように連載するからには世界を滅ぼす!というのならそれはそれで楽しみに待ちたいと思います。

>歴代幼女ヒロインの中でもトップクラス(独断)のかわいさ
文字が小さい!ええい!こうか!?
歴代幼女ヒロインの中でもトップクラス(独断)のかわいさ
と、なんだか勘違いされそうで不安ですがヒマリかわいかったですなー。前半の言われるところのサクサク部分でもページのあちこちでチョコチョコしてるんですよね。道着スパッツの組み合わせも後で出てくる岩代先生味溢れる戦闘スーツと差異が無くてグッドでした。いわゆる元気系でUFOに攫われたのにあっけらかんとしていたり、自分も凶悪そうな宇宙人と戦うと勇ましいばかりか有言実行してからの嵐太に空手をやめないでと不安そうに言うシーンのギャップがホンマたまらんで!たまらんで!っと失礼。
空手を続けていた意味で悩んでいた下地があったとはいえ未知との遭遇に臆せず妹を逃がそうとするには充分すぎる存在だったと言えるでしょう。いきなり四分の一の重力に対応?かわいい妹を守るため兄なら出来て当然なのです。多分本気出せばビームも撃てます。
さてと久しぶりに出すもの出してスッキリしますかね!

  • 2017/07/29(土) 18:31:26 |
  • URL |
  • TOS #-
  • [ 編集]

「漫画が読めるのはジャンプだけ‼」←週刊とは言ってない

>切手不要
何ですと!?…マジで?…マジだ。明日コンビニで本誌買うついでに切手も買おうと思っていたので助かりました。

>騙された
私は通信映像のセリフがあまりにも三下まるだしのところで何か裏がありそうだなと思いました。悪人マスクは同感w

>星九頭龍くん
いやー?今までザマルカの人達にやらかしてきたであろう事から推測すると、コイツ自身は「自分が好きなことや楽しいことを最優先にする」タイプでしょうし、兄妹が救われたのも彼らの頑張りによるもので、たぶんクズ自身は深く考えてないと思いますよw

そこら辺の自分勝手さが「悪党」ではなくいい具合に「クズ」なのでしょうが。

私はもし連載されるとすれば変に方向性を変えず、クズが毎回違うキャラのところでトラブルを引き起こすコメディーでいいのではないかなと思います。ザマルカさんは毎回被害に遭わされるレギュラーとしてw

>文字が小さい!
ttp://blog-imgs-108.fc2.com/b/l/o/blog01/1591.jpg
これで満足ですかオラぁ!

>幼女相手に出すものを出す?
ttp://blog-imgs-108.fc2.com/b/l/o/blog01/img435.jpg


まぁともかくまずは岩代先生が健在であった事が一番の収穫でした。

  • 2017/07/31(月) 01:05:09 |
  • URL |
  • 筆者 #mzMb781o
  • [ 編集]

季刊じゃ物足りないから隔週か月刊でいいJARO

本誌もアンケの切手不要にすれば送る人増えそうなんですけどねー。電子版でもアンケは出せると聞きますし今はもうそっちが主流なのかもしれませんが。

>ピーピー
そこは少年誌を離れた岩代先生が無理をしてそれっぽいことを言わせてるのかとメタ的に捉えてしまい軽く流してしまったのです。
伝わるか分かりませんがアツアツなシーンやパンツと似たような感覚ですw
いや別に無理してイヤイヤなんてことは無いんでしょうけど何かそんな感じのあれです。

>バカ王子
くっ…!肩肘張りすぎた…!
もし連載するのならこっち路線ですかねやっぱり。
ファンだけでなくザマルカさんの胃まで大変なことになりそうですなw
もしそうなったらスピンオフ空手少女ヒマリと同時掲載ということで妥協しておきますか(しつこい)。あ、警察の人は間に合ってるんで大丈夫です。

>収穫
とりあえず生存確認と所在はハッキリしましたしね。
あとは主人公の名前を変えられるゲームでドルキと名付けて良さげな場面を微妙な空気にする日常に戻りながら次を待ちマッスル。

  • 2017/08/03(木) 20:55:49 |
  • URL |
  • TOS #-
  • [ 編集]

SQかウルジャンをキボンヌ

電子版がどれだけの普及率なのかはわかりませんが、紙の発行部数が落ちているのに加えて切手代も値上がりしてしまいましたから、そっちの方に比重が増えているのは確かでしょうな。
1月の値段が電子版だと定期購読900円なのに紙だと250円+62円×4で1200円超えますもんね。

>PP
あれはどちらかといえばキャッキャッウフフ的なピーよりもヒャッハー的なピーだと思いますハイ。

>レベルI
まさにその路線です。
ついでにテレカをばら撒いて理不尽なサバイバルゲームに参加させたりもできたりと一石二鳥です(何が)

>集英社所属
現状1軍(ジャンプ本誌)ではないにせよ、戦力外通告を受けたわけでもないのが分かったのは一安心ですな。

>おお ドルキ! しんでしまうとはふがいない! そなたに もういちど きかい(イルミナスフォージ)を あたえよう!
ゲームならポケモンで岩代キャラをイメージしてパーティを作るのが個人的にはオススメの遊び方です。
ヒリューという名前を付けた鳥ポケモンに「そらをとぶ」「つばさでうつ」「ふきとばし」「かたくなる」を覚えさせてタクシー要因にするとか楽しいですよ!(ドラゴンじゃないのかというツッコミ不可)

  • 2017/08/07(月) 00:43:09 |
  • URL |
  • 筆者 #mzMb781o
  • [ 編集]

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