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かつてゲーオタだったかもしれない人の日記

ユグドラ・ユニオン

1ヶ月くらい前からプレイしていたGBAの「ユグドラ・ユニオン」をクリアしたので、いつものように感想でも。
そういえばこのユグドラでこのSTINGの一連のシリーズを一通りプレイしたことになるのですが、リヴィエラ・インザナと同様システムが独特なもので何から語ったらいいのか結構悩みます。

ジャンル的にはステージクリア型のSRPGです。ステージによっては2部・3部構成のステージもありますが、基本的には提示された勝利条件を満たせばクリアです。

このゲームならではの特徴はいくつもありますが、その中でもゲームを進める上で土台となるのが「タクティクスカード」とタイトルにもあります「ユニオン」の2つです。最終的にはこの2つを礎とした戦闘が一番の醍醐味となるのですが、とりあえずこの2つが何なのか分からないと話にならないので、システムの説明を交えつつ書きましょうか。


まずはタクティクスカードにつきまして。
戦闘開始前に出撃ユニットとは別に選ぶことになる作戦カードですが、このカードにはそれぞれに「歩数」・「攻撃力」・「スキル」といった効力が設定されています。

「歩数」はそのターンで自ユニットが移動できる歩数の総数、「攻撃力」は戦闘で勝利した時に与えられるダメージの基本的な攻撃力、「スキル」は戦闘中に使用できる必殺技というところです。

ステージは敵味方のターン制で進めていくことになりますが、まずターンの開始時にいずれかのカードを1枚選ばなければなりません。1度使ったカードは基本的にステージをクリアor勝利条件を達成しない限りもう使えません。そしてステージごとに所持できるカードを全て使い切ってしまうとゲームオーバーになります。すなわち所持カードの枚数=制限ターン数ということになります。歩数の制限と合わせるとこれだけで拒絶反応が出る人もいるかもしれません。


次にユニオンにつきまして。
SRPGですから敵との戦闘は当たり前なのですが、戦闘は1対1だけでなく複数のキャラがユニオンを組んでの多対多が基本となります。ユニオンの組み方は戦闘を仕掛けたキャラから一定範囲に存在しているキャラが対象です。ただし、ユニオンを組んでの戦闘といいましても「A+B+C対α+β」が一斉に戦うパターンではなく、「A対α→B対β→C対α」という具合の総当たり戦です。

ここでユニオン組んでも結局タイマンでは意味無いのではと思われるかもしれませんが、ある恐るべきルールがユニオンを組むことに大きな意味をもたせているのです。

そのルールとは…何とこのゲーム1ターンに1度しか戦闘を仕掛けることが出来ないのです。
ただでさえ歩数・ターンが制限されているのにこれはヒドい。ホントにヒドい。全くもってドSな開発陣です。いい根性しています。

ですので制限ターン内で敵を殲滅するためには、上手にユニオンを組んでいかに効率よく戦闘を行うかが必須となってくるのです。

前提知識としてここまではご理解いただけたでしょうか。よろしければ次に軸となる戦闘に移ります。
よく分からないという人はとりあえず戦闘する前から制限が多くてマゾいとでもざっくばらんに解釈しといてください。



さて、戦闘に入る前にここまでもったいぶってきたことから一体どれだけ分かりにくいシステムなのかと身構えられてもおかしくありませんが、戦闘シーンそのものはユニット同士がぶつかり合って相手の勢力を0にすれば勝利、戦闘結果に応じて負けたユニットのHPが削られるだけの一見シンプルなものです。

正直戦争ものには似つかわしくないかわいらしいキャラデザイン、GBAでも高レベルと断言していいグラフィック、ドット絵の芸術ともいえるキャラの動き、気分を高揚させるノリのいいBGMと華やかな要素に彩られた戦闘シーンですが、しかしその裏に隠された幾重もの要素がプレイヤーの思考と根性を試します。

「戦闘結果に応じて負けた側のHPが減ります」と先に書きましたが、通常のSRPGの感覚と大きく異なる点はまずここです。戦闘の結果で双方の受けるダメージが変わるのではなく、負けたほうだけが減るのです。圧勝と辛勝では異なるのは相手に与えられるダメージの差です。首の皮一枚でもとにかく勝ちさえすればダメージ受けないのですよ。逆に言えばどれだけ相手を追い詰めようが負ければその戦闘では一切ダメージを与えられないどころか、自分がダメージを受けます。

何でこんなに負けなければHPが減らないとしつこく強調しているのかと言いますと、このゲームではステージをクリアしても味方ユニットのHP(ゲーム中では士気という名前ですがこの方が分かりやすいのでこのまま通します)が回復しないからなのです。
基本的に回復は戦闘開始前にアイテムを使用することでしか出来ず、そのアイテムも全て消耗品で補充はできません。加えてお金やショップの類は存在せず、アイテムは敵の戦利品かマップ上で拾うか、あるいは特定の集落などを訪問することでしか手に入りません。
更にアイテムは回復だけでなく装備品にもなりますが、これも数マップのみの効能な上に一度装備すると無くなるまで外せません(他のを装備すると上書き)。極めつけにリヴィエラに引き続いて同じアイテムでもキャラによって反応が異なり、回復量や装備の可・不可が違うと言う有様です。

進め方によっては極端な話、回復手段が無くなって詰んでしまう可能性もあるのです。

ですから「負けなければHPは減らない」事を何度も強調しているのでして、それがこのゲームを理解し楽しむ上で大事な大事な第一歩なのです。



では負けないためにはどうすればいいのかという話になるのですが…このゲームの長所であり、同時に短所でもあるのがそこなのです。


戦闘を行うキャラ同士のパラメーター
武器の相性
ユニット特性
装備品の特性
スキルの能力
ユニオン構成
戦闘中の指示

etc…

こういったいくつもの要素が絡み合った上で勝敗が決定するのがユグドラの戦闘なのですが、はっきり言わなくとも複雑すぎです。

分かりにくい。

もう少し具体的に説明しますと、情報が曖昧すぎてどう計算したらいいのか今ひとつ不明で、結果が予測しづらいのです。

例えばキャラのパラメーターの数値は確認できますが、その差が戦闘においてどれほどの影響を及ぼすのかよくわかりません。ATKが高い方が有利なのは分かりますが、ではどれくらい有利になるのかと言われると…。他のパラも然りです。

パラメーターのように数値されているのはまだいいほうでして、武器相性やユニット特性などに至っては更に不明瞭です。確かに剣ユニットは斧ユニットに対して有利ですが、ではそれがどれくらい有利になるのかと言えばこれもまた不明です。

また戦闘はユニットの勢力が0になった方が負けですが、戦闘中にはHPのように指標となるものが見当たらないのが困ったものです。

とにかく戦闘に絡む要素が多すぎるうえに、効果が不明瞭なものが多いため結果を予測しづらいと言うのが正直なところです。

負けないのが重要なのに、どうやったら勝てるのかがわかりづらい。

おそらくこの作品のハードルを高くしている一番の原因はここにあると思います。

最初のうちはそれなりに適当でもどうにかなりますが、先に進めば難易度は上がるわけであり、当然適当にやっていては勝てなくなってきます。限りある回復アイテムはどんどん消費されていくにも関わらず、レベルアップやアイテム補充のためのフリーバトルのような救済手段は存在しません。一応リトライすることで敵の強さは下がりますが、それでステージをクリアしても根本的な問題は解決しません。

下手するとこのようにどんどん悪循環に嵌っていってしまい、ゲームを楽しむどころか投げ出しかねない可能性もあります。

しかしそのハードルを乗り越えることが出来れば、この作品を楽しむ資質は十分にあります。



では乗り越えるためにはどうしたらいいのか。

それはズバリ「忍耐」に尽きる…ではあまりに乱暴なので、少しばかり私なりの助言でも。

1つは明瞭な情報を掴むこと。
不明瞭な情報が多いゲームですが、1から10に至るまで全てが不明瞭と言うわけではなくはっきりと結果が予測できる要素も多数存在しています。

その最たる例がカードスキルです。
敵の装備アイテムを盗む、一定時間敵の攻撃を受け付けない、敵ユニットにダメージを与えるなどカードスキルには様々な効果があります。中には敵を全滅させるというまさしく必殺技にふさわしい強力なスキルも存在します。
これらスキルは戦闘中条件を満たせば使用することができ、必ずやプレイヤーの大きな助けとなってくれます。

そしてもう1つは有利になりそうな事は出来るだけ取り入れること。

パラメーター1つの違いがどれほどの影響を与えるのかはわかりません。でも高い方が低いよりも有利なのは間違いありません。
剣ユニットが斧ユニットに具体的にどれくらい強いのかはわかりません。でも同パラメーターの槍ユニットで攻撃するより有利になるのは間違いないのです。
ユニオンを組んでユニットを連戦させるとハンデが付きますが、それがどれくらいの影響があるのかわかりません。でもハンデを負わせた方が負わせないよりも有利に戦えるのは間違いないのです。

不明瞭は不明瞭でもとにかくプレイヤーに有利になるものはどんどん試して感覚を掴むことです。



このハードルを乗り越えられれば後は大丈夫です。
自然と負けないための暗中模索から効率よく勝つための戦略へと試行錯誤が移り変わっていくはずです。

そうなれば後はもうその試行錯誤が楽しくて楽しくてたまらなくなってくるでしょう。

限られたターン数において、このターンではこのカードを選んで、こういう順番でユニオンを組んで、このタイミングでスキルを発動させて、このキャラでトドメを刺してアイテムを手に入れて…と制限の中での最良手を毎ターン考えるようになるのです。不明瞭な要素が多い分、自分の思い描いたとおりの結果が導き出されると反動で悦びも増すのです。



さすがにずいぶん長くなってきましたので、ここからはゲームバランスやストーリーなどについて良かった点や悪かった点をいくつか。

ゲームバランスは若干悪かったですかねぇ。といいますのも中盤以降になればなるほど味方(特に主人公ミラノとユグドラ)が強くなりすぎて無双状態になってしまうのです。それを補うように敵の方がシステム上有利な部分が多かったり(例えばターン制限などそうです)して何だか歪な印象を受けました。やはり早い段階でハードルを乗り越えられるかどうかのほうがはるかに重要です。

アイテムのうち、敵から戦利品として手に入れるのはともかく、フィールドに落ちているものはどうかと思いました。どこに落ちているのかというヒントは無く、ユニットをそのマスに移動させなければいけないというのは、ターン数・歩数制限のある中でかなりストレスになります。唐突な敵の増援の多さと相まって、事前に知っていると知らないとでは大きな差が出る情報が多いです。

ストーリーは中盤までは国を追われた王女が自国を取り戻すために戦うというベタな内容で、特に可も不可も無かったのですが、終盤がちょっと…。正義の名の下に相手国に乗り込むのですが、前述の味方側の強さと相まって文字通り侵略・蹂躙している気分であんまり後味もよろしくありません。事実滅ぼしてますし。後ラストの天界関係が唐突過ぎです。

キャラデザが可愛らしい割に、イベントではほとんど特定のキャラしか出ないのも不満と言えば不満でしょうかねぇ。といいますか敵のほうが描写が多く、終盤のストーリーと合わせて(略)

グラフィック、特に戦闘中のドット絵とアニメーションにつきましては素晴らしいの一言に尽きます。ただしスキルを多用するとテンポが若干悪くなるのが難ですが。

音楽は飛びぬけて印象に残る・このゲームを代表する曲というのは特にありませんが、その分全体的に高いレベルでまとまっていると感じました。各キャラの戦闘曲が代表的ですが、全ての曲が繰り返し聞いても全く飽きの来ないよう工夫されているという感じですかね。




しかしその…これだけ長文書いておいて何ですが、結局のところ「システムを理解するまでが大変だけど理解すれば面白い」というSTING作品おなじみの結論に落ち着いてしまうのがなんともらしいです。そうすると自ずとお勧めできるプレイヤーも決まってくるわけで、こうして特定のユーザーに支持されるメーカーという姿が形成されていくのでしょうな(笑)

という事で以上GBAの「ユグドラ・ユニオン」でした。

コメント

(#゚ ヮ゚ノl|<ふぅ、危なかったwwwww

以前このゲームの感想を書こうとして何から書いたらいいか分からず挫折しましたが
しっかりまとめられていてさすがです。
シリーズ制覇したnさんはこれでSTING信者入りですな\(^o^)/

システムの把握=思考の余地が増える=プレイヤーの上達という点はインザナに似てますが
いかんせん目に見える情報が少なすぎてその把握が難しすぎるのが何とも。
PSP版では出撃しなかった時とレベルアップ時に士気が自動回復するようになったりと
多少遊びやすくはなってますが、それでもハードルの高さはシリーズ一だと思います(苦笑)
ユグドラの暴君っぷりや一部の味方キャラの空気っぷりなどは
昔のクソゲーを語るような感覚のネタ要素としておけばいいかと(・o・)

しかし・・・「スキル演出飛ばさせろ」とか「クリティカルで作戦が崩れるのウザイ」とか
もっと文句を言ってくれることを期待してのですんなり終わってしまってガッカリ(殴)
特にスキル演出はGBA版を薦めた理由の7割なのに「若干」で終わってるとか(-_-)
(PSP版に高速化が付いてることは秘密)

  • 2010/08/09(月) 00:02:18 |
  • URL |
  • 誰か(非STING信者) #NFMCYCjU
  • [ 編集]

(#゚ ヮ゚ノl|<寄らば、斬ります!→ブロンキア帝国進攻

誰かと思えば続編をプレイして13歳のエレナにハァハァしている人ではありませんか(殴)

>STING信者の仲間入り
いやいや、私の知り合いに文句を言いながらも複数機種版を全てプレイしたり、サントラを全て揃えたりしているのにも関わらず、非STING信者を名乗る方がいらっしゃるので、私などまだまだ甘いようです(ニヤリ)

>目に見える情報が少なすぎ
私は割と早い段階(スキル解禁)で掴めて来たから良かったものの、正直あれでは投げ出されても仕方が無いかと。

>PSP版の改善?
ぶっちゃけ負けるような戦略をどうにかしなければ、いくら士気が回復しようが根本的な解決になっていないと思うのですが(素)

>文句が少なくてガッカリ
あぁ、クリティカルといえばミラノが中盤でパラMAXになってしまって、ボスのアイテム盗む前にクリティカルで倒してしまうパターンが多発して困りましたねぇ(違)

トルネコ3、シレン3、アンサガ、ラスレム、フロントミッション2など数多のテンポが悪いゲームを経験してきた私にとって、あんなスキル演出など「若干テンポが悪くなるけど代わり映えしない戦闘画面のいいスパイス」程度にしか感じませんでした(・x・)

  • 2010/08/09(月) 02:04:56 |
  • URL |
  • 筆者 #mzMb781o
  • [ 編集]

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