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かつてゲーオタだったかもしれない人の日記

エクシズ・フォルス

さて、PSPの「エクシズ・フォルス」をセシリア編・レーヴァント編と2周クリアしたので感想を書くとしますか。
お前いつの間にそんなゲームやってたんだよとツッコミが聞こえてきそうですが、実はここ1ヶ月のSTGラッシュの影でプレイしていたのです。
まずこの作品はSTING開発のRPGです。

ということは例によってゲームシステムが独特で敷居が高いけど、理解できれば面白いいつものSTING作品…と言いたいところですが、今作エクシズ・フォルスは珍しくその例には当てはまりません。

プレイヤーはゲームの冒頭でセシリア編とレーヴァント編のどちらか一方を選び、戦闘で経験値を稼いでレベルを上げながらストーリーを進めていく極めてオーソドックスなスタイルのRPGなのです。

このゲームの特徴はそのオーソドックスさにあります。

戦闘システムはシンボルエンカウント型でキャラの素早さに応じて順番が回ってくる普通のコマンド入力方式です。成長システムもレベルアップすれば各種能力値が上昇する普通の成長システムです。すなわち例え強敵で詰まってもレベルを上げれば勝てるタイプです。装備も各部位に武器や防具などを装備して能力値を上昇させる普通のシステムです。

武器だけは少々変わっておりまして、各キャラ共に武器を4つまで装備できます。そしてスキルはキャラではなく武器ごとに設定されているため、戦闘中の回復などもそのスキルを持つアイテムを装備して行う形になります。これも文章だとちとわかり辛いですが実際プレイしてみるとすぐわかります。

また武器には神器と霊器という2種類のカテゴリーがありまして、神器は使用回数に制限が無い代わりにRPといういわゆるMPを消費し、霊器はRPを消費しない代わりに耐久力が設定されています。まぁ実質神器が攻撃用の武器で、霊器が消費アイテムだと考えてくれれば問題ありません。神器は戦闘で得られるFP(フォルスポイント)というお金のようなポイントを使って攻撃力や使えるスキルを増やすことが出来ます。
ちなみにお金は存在しません。アイテムは敵のドロップや宝箱、合成で入手します。合成に関しても必要な数のアイテムを揃えるだけで特に複雑な要素もありません。普通です。

ストーリーは主人公が2人から選べます。
聖杖の巫女として選ばれたいい加減な巫女セシリアは旅を通じていろいろな人と出会い、人間的に成長していきます。
一方聖剣の勇者として選ばれた帝国の騎士レーヴァントはとある理由から反逆者として祖国を追われるようになりますが、祖国を救うため理想と信念を曲げずに旅を続けていきます。
大まかにこんな感じのストーリーでして、出発点の異なる2人の旅路は時折交差し、互いに協力しながらやがては世界を救うという1つの目標に向かって合流することになります。うむ、ベタです。


といった具合にシステムもストーリーもオーソドックスであり、いつものSTING作品とは真逆のともすればオリジナリティ皆無の魅力の無いRPGと言っても過言ではないように思えます。

では本当にエクシズ・フォルスはそんな魅力の無いゲームなのでしょうか。

いいえ違います。
エクシズ・フォルスの最大の魅力はその徹底された「遊びやすさ」にあるのです。



今作ではデータインストール機能が搭載されており、予めメモリースティック内にデータを取り込んでおくことで戦闘や画面の切り替えは勿論、様々な場面でロードを劇的に短縮してくれます。その快適さはROMメディアと間違うほどの速さです。

またRボタンによるスキップ機能が搭載されており、前述のデータインストールと合わせると戦闘が驚くくらいサクサクと進みます。戦闘のバランス自体も意識的なレベルアップが必要無いほどの良好なバランスでストーリーの進行を妨げません。そもそもRPや耐久値の最大値がさほど高くないため、ほとんどの戦闘が数ターンの短期戦で終わります。もちろんそれは戦闘が手抜きということではなく、システム上長期戦になるほど不利なため全力でぶつかった方が楽になるという調整の結果です。またダンジョン内には回復ポイントが設置されているため、あまり気兼ねせず全力で戦闘を行いやすくなっているのも好感触です。

ポリゴンで描かれた町やダンジョンでは敵やNPC、宝箱の位置などが表示されており、迷うことなくスムーズに探索できます。

ボイスは戦闘での掛け声と時折挿入されるムービーのみであり、通常時の会話シーンではボイスはありません。またアドベンチャーのように少し前のログを読み返せる機能も地味にありがたいです。

スキップ機能は戦闘だけでなく会話やイベントシーンでも有効で、なんと扉や宝箱を開けるときですら早送りできるという細やかさです。

メニューからは旅の軌跡と現在の目的を読むことが出来ますので、もし数日プレイしていなくて再開した時でも安心です。

ストーリーは意外な伏線や複雑な人間関係などは取り立ててありませんが、それゆえにとっつきやすい王道の展開ともいえます。少なくとも2人の主人公だからこそ出来る演出(別の主人公があの場面では実はこうだった)は最低限カバーされていると思います。

キャラも見た目がそのまま性格を現していると言ってもいいくらい非常に真っ当の一言に尽きます。熱血少年はホントに熱血少年ですし、パワー系の獣人もホントに豪快なキャラです。悪人も見た瞬間悪役とわかる顔付きしていますし、セリフも典型的な悪役のそれです。
デザインも変に奇をてらったりオタクに媚びた様子は全く見られず、キャラの話し方やボイスもいたって普通です。メインキャラで語尾に変な単語付けたりするヤツは一人もいません。



このエクシズ・フォルスという作品は何度も強調しているようにオーソドックスな普通のRPGであり、ターゲットは間違いなくRPG初心者やライトユーザーです。

だからこそただ単純にテンポが快適なだけではなく、戦闘バランスからストーリーやキャラにいたるまで全てにおいていかに分りやすく、プレイヤーにストレスを与えないかを徹底的に重視した作りなのです。

この「遊びやすさ」こそがエクシズ・フォルスの一番の長所なのです。

そしてこのように遊びやすい作品はライトユーザーだけでなく、重厚長大なストーリーや複雑なシステムに疲れたヘビーユーザーにとっても清涼剤となりうるのです。

もちろんいつものSTINGゲーを望んでいる人達からすれば物足りない作品ですが、だからと言って今作が駄作かと聞かれればキッパリ違うと断言します。単に方向性の問題です。今回不満をほとんど書いていないのは、結局のところそれが好みや方向性の違いでしかないとわかっているからです。

むしろ個人的には信者ゲーばかり量産しているイメージのSTINGにも、こんなオーソドックスなゲームが作れるのかと感心させられたくらいです。あ、ちなみにリヴィエラからインザナまで一連の世界観がつながっているシリーズとは全く無関係の作品です。

決して100点ではありませんが、全体的に目立った欠点の見当たらない(強いて言えばオリジナリティ)80点くらいで手堅くまとまったゲームです。ですからPSPで普通のRPGを快適に遊びたい人や、RPGというジャンルを初めて触れる人(このブログ見ている人でそんな人いるとは思えませんが)にぜひオススメしたい作品です。

もし仮にコンピューターRPGの教科書があるとすればお手本として載せたいくらい遊びやすさに拘った作品、それがこの「エクシズ・フォルス」なのです。

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