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かつてゲーオタだったかもしれない人の日記

また逆転させるために積上げてるのではないと思いたい

ここ1週間は「逆転裁判4」の口直しに「逆転検事」をやっていました。

繰り返しますが4は本当に酷かった。
とりわけ新主人公オドロキ君をはじめとしたレギュラー陣の世代交代失敗と、前作主人公ナルホド君の堕落っぷりは二重の意味で痛すぎました。

これではシリーズの終焉もやむなしかと思われましたが、逆裁にはまだあの男が残っていました。
ナルホド君の親友にしてライバル、ツッコミからボケまであらゆる役をこなす作中1のおいしいキャラクター、御剣怜侍その人です。3の特別弁護人でムジュンをつきつける快感に目覚めたのかどうかは定かではありませんが、いずれにせよシリーズそのものを救えるのはもはやこの男しかいません。

という訳で今回の逆転検事は御剣が主役の外伝作品です。



いやー、4があまりにもアレだったものでプレイ前はかなり不安だったのですが、いざプレイしてみるとちゃんと普通に逆裁らしいタイトル作れるではないですか。それは4をクリアするのに1ヶ月近くかかったのに対して、検事のほうは1週間でクリアしてしまった事からも分かると思います。

今回検事の御剣が主人公となったことで舞台が法廷から現場に変わりましたが、事件が起こった現場を調査して情報や証拠を集め、その場で証人や容疑者に突きつけていくという流れは今までのシリーズとさほど変わりません。といいますか、今まで法廷で行われていた尋問部分が現場に変わっただけで、むしろより普通のアドベンチャーに近くなったといっていいでしょう。

従来の探偵パートにあたる部分は捜査パートとして、三人称視点で御剣を動かして調べる形になりました。そうなると捜査範囲の拡大により迷いやすくなるのではと思いましたが、実際には動ける範囲は広くともせいぜい2~3画面分とかなり限定されているため、広すぎて悩むことはまず無いはずです。怪しい場所の時には従来と同じくカーソルで調べることになりますし、聞き込みの相手によっては従来と同じ選択肢&証拠品の突きつけも出来るためその辺の感覚も同じです。色々な場所を調べたときの小ネタもこれまた同じく充実していて、つい隅々まで調べたくなることウケオイです。

尋問パートも対決パートとして現場で行うようになった以外は従来のそれとほとんど変わりません。相手をゆさぶりつつ、証言のムジュンを暴くいつものそれです。

強いて新しい部分を挙げるとすれば、現場で得られた2つの情報を組み合わせることで新たな情報を推理する「ロジック」くらいでしょうが、別にこれも関連性のある情報を選んだ後は御剣が推理を進めてくれるためあまり特筆するべきことでもないでしょう。

結局のところシリーズとしてシステム的に目新しい部分は特に無く、良くも悪くも今までの逆裁と同じ感覚でプレイすることが出来るでしょう。

それらよりもやはり「御剣が主人公」ということこそが今作の一番の特徴でしょう。



実は今作をプレイするまで一番不安だったのはその点でもあったのです。

と言いますのも4でも「みぬく」が(ガリューの態度と合わせて)不自然だったくらいで、システム自体は今までとさほど変わらなかったです。

問題の大部分を占めたのは主にキャラクターで、とりわけ3まであんなに主人公していたナルホド君の堕落っぷりは見るも無残でした。

そうなると御剣もナルホド君同様救いがたいクズに変貌してしまっているのではないか…そんなみっちゃん見たくない!と心配していたのですが、いざプレイしてみるとそんな心配は全くの杞憂に過ぎないくらい安定の御剣っぷりでした。

逆裁の時と同じく相変わらず生真面目で時折天然ボケをかましつつも、操作キャラとして内心で周囲へのツッコミも忘れない御剣の新たな一面がしっかり描かれています。
また時系列的に3の後になっているため、御剣自身のキャラも「被告人を全て有罪にする」という冷酷さの目立つ1のスタイルではなく、2以降の「真実を追い求める」という主人公らしいスタイルになっています。

ただ主人公らしくなったとは言っても、真実の追究のためなら時としてキツイ事も結構ズバズバとやっていくのが御剣のスタンスであり、ナルホド君の「依頼人を一途に信じる」スタンスとは大きく異なります。例え疑わしくとも出来る限り最後まで依頼人の無実を信じようとするのがナルホド君(千尋さん)の信念なら、御剣の場合は依頼人や恩人でも疑わしければバンバン悪事を暴いていくと言う感じです。

しかしながら今回は法廷ではなく事件現場が舞台であり、証人への尋問も間に弁護人や裁判長を挟まない直接対決です。当然最後は犯人との直接対決になるわけで、そうなると御剣の卑劣な相手にも遠慮しない物言いやキザったらしいポーズはプレイヤーとして見ていて頼もしいのです。

御剣自身既に1のころからしっかり固まっていたキャラでありますが、今回主人公として使えるようになったことでそのキャラがより磐石になったのが今作一番の魅力かもしれません。

御剣だけでなくサブキャラにもパートナーのイトノコ刑事や狩魔冥をはじめとして、過去作からゲストキャラが多く登場しますが、いずれも違和感無く今までと同じような言動・性格で今までと同じように盛り上げてくれます。4でふてくされていた茜もまだ蘇るのころの前向きなキャラのままです。

いつもと同じというのがこんなに素晴らしいことだったとは…4の後だとよりいっそう実感します。

なおまだまともだったころのナルホド君は会話の節々にそれとなく存在を匂わされる程度で出番はとあるシーンの背景だけです。ちなみにナルホド君の出番こそありませんが、ちゃんと最後には「(アイツのように)発想を逆転させるのだ」といういつものフレーズが御剣の口から出てくるのでご安心を。4だとついに最後まで出てこなかったですからねぇ。



ここからはいくつか不満や気になった点でも。

ストーリーやトリックについてはいつもどおり(4以外)それほど深く語る必要は無いかと思いますが、シナリオについてはちといいたいことがあります。と言いましてもトリックの破綻等ではなく終盤の展開、特にラスボスについてでしょうか。

別に小物とかアホとかそういうわけでは無いのですが、とにかくラスボスとの対決が長すぎです。またその長さも付け入るスキの無い手強さからくるものではなく、治外法権や大使という自分の地位を利用した往生際の悪さからくるものなので余計ウンザリします。5話の後半はほとんどこいつとの対決パートに費やされるため、この半分くらいでも十分だと思います。

また今作のストーリー上において義賊「ヤタガラス」の正体と全ての事件に絡む密輸組織というのがキーワードになるのですが、そのうちヤタガラスの正体については5話の途中で判明するのです。物語的にも対決的にもここが一番のピークでして、その分この後の密輸組織の黒幕=ラスボスがひたすらに長いだけでウンザリという印象になってしまうのです。


キャラクター、イトノコや冥などの逆裁からのキャラクターは相変わらず濃いキャラで安定ですが、それと比較するとヒロインのミクモやライバル捜査官のロウなどの今作からのキャラはややインパクトが薄かったかもしれません。

ロウは位置付けとしてはライバルにあたり捜査の過程で時折衝突しますが、彼もまた事件解決のために動いているという点では同じです。結局のところ御剣とはやり方が違うだけの話であり、従来の逆裁における弁護士と検事の様な敵対関係とは根本的に異なるのです。
この辺ライバルにするには立場が悪かったとも言えますが、それを踏まえても推理がややお粗末だったのはちょっとね…。終盤は結構いいところ見せようと頑張ってくれてたのはわかるのですけど、その前のヤタガラスに騙されていたのが痛かった。あそこはホントに痛かった。

ミクモは悪いキャラでは無いのですが、彼女の不幸はイトノコ刑事の存在でしょう。
シリーズ皆勤賞でもある彼を押しのけて御剣のパートナーになるのはかなり難しく、ぬすみちゃん以外で彼女の存在意義が今一だったのはもったいないです。次回作では存在感を発揮してくれるよう要期待といったところでしょう。

なおぬすみちゃんについて。
立体映像で現場状況を再現する技術がハイテク過ぎるというのは置いておくとしまして、個人的には十分セーフかなというところです。ポイントは再現に際して御剣や証人含め複数人で検証にあたるという点です。
これがもしミクモや御剣一人で検証するというのなら、クズホドの開発したメイスンシステムよろしくそんなものに何の説得力もありゃしないと非難するところですが、今回のぬすみちゃんは前述のように複数人で検証にあたります。
これによって再現された箇所(=ミクモの入力した情報)におかしな点が見つかれば誰かからの指摘が入りますし、実際そういう流れで現場のムジュンを探していくので捜査の一環としては許容範囲かと。


今作一番のツッコミどころは作中の経過時間がわずか4日しかないことでしょうかw
飛行機の中で事件に巻き込まれ、空港に到着したら誘拐事件に駆り出されて、ようやく執務室に帰ってきたら死体が転がってるわ、その翌日には大使館で黒幕と対決とか御剣のあまりのハードスケジュールぶりに吹き出しそうになります。
ちなみに今までのシリーズですと1作における作中期間はだいたい半年くらいで1話ごとの間隔も1~3ヶ月がほとんですから、いかに今回の御剣が短期間で事件に遭遇しているかがよくわかります。しかもこの後にはいつものように法廷での裁判もあるわけで御剣はどれだけ超人なのでしょうかw
さらに付け加えると今回のように法廷以前に現場で解決しているケースが多々存在していることを踏まえると…ナルホド君と御剣のこの仕事量の差は一体何なのでしょうか。

何でこんなことになっているのかといえば、3が終わってから例の法廷でナルホド君が追放されるまでたった2ヶ月しかないという4の設定が全ての元凶です。こんなところにまで4のツケが…。


音楽は比較的地味で印象的なのはアレンジされた御剣のテーマくらいでしょうか。どちらかといえば対決時の曲が今までの2曲から3曲になってよりクライマックスを際立てているのが驚きでした。



今作は一言でまとめると良い意味でファン向けの作品です。

目新しさこそ薄いですが、4という前例があるだけに「いつも通り」というのがどれだけホッとすることか実感できることでしょう。

以上「逆転検事」の感想でした。

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