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かつてゲーオタだったかもしれない人の日記

ゴーストトリック

んじゃ、ちょっと前までプレイしていたDSの「ゴーストトリック」の感想でも書きますか。
さて今回のゴーストトリックをジャンル的に一言で表すと、「舞台劇風ピタゴラスイッチ的パズルアドベンチャー」という感じでしょうか。…一見すると何のことやらサッパリです。しかし実際プレイするとホントにそういうスタイルで進行していくのですから仕方ありません。

あらすじ程度にストーリーを紹介しますと、まずゲームの冒頭主人公のシセルが死亡し、魂として自分と思われる遺体を眺めているところから始まります。主人公がいきなり死んでいるのかよというツッコミはともかくとしまして、大事なのは「思われる」という部分です。

そう、彼には生前の記憶が無かったのです。
たとえ記憶が無くとも今目の前のある遺体は一つだけですから、それが自分だというのは疑いようがありません。

記憶が無い以上疑問は山ほどありますが、それを一つ一つ詮索している時間はありません。
なぜなら死後24時間経ってしまうと魂は完全に消滅してしまうのです。

別に今更生き返りたいとは思わないシセルですが、

「自分は何者でなぜ殺されたのか?」

どうせ死ぬにしてもせめてこれだけは知った上で納得して死にたいと(魂だけで)行動を開始します。


そんなわけで自分の正体と死の真相を探るのがシセル及びゲームの目的ですが、なんせ魂だけとあってなかなか生者のように自由に動き回ることは出来ません。

基本的に彼に出来るアクションは3つだけです。
まず1つ目は「トリツク」

魂だけとなった死者はイスやライトといった道具に取り憑くことができます。幽霊が取り憑くからゴーストトリツクと。
手近な物体に次々と取り憑く事で移動も兼ねているのですがその手を伸ばせる距離はかなり短く、おそらく実寸大で両手を広げた程度です。そんなわけで部屋の端から端まで移動する程度にすらかなり苦労させられますが、その代わり電話回線を通じて通話先へと自由に移動できる能力も手に入れたので移動できる範囲自体はそこそこです。

2つ目は「アヤツル」

シセルは死んだことで道具にトリツク能力を得たわけですが、取り憑いた道具によっては固有のアクションを起こさせることが可能です。例えば扇風機であれば風を起こし、ライトのスイッチであればON・OFFの切り替えといった具合です。扉を開いて手の届く距離を伸ばすなんてのもあります。

そして最後は「死の4分前に戻る」能力です。

シセルは真実を追い求める最中で自分と同じような魂と出会うことになりますが、その魂に触れることで死の4分前に遡り、その魂がどのような過程で死んでしまったのか一部始終を見ることができます。

シセルにとってあまり他人の死を見るのは気持ちのいいものではありませんし、何より自分と関わりのある人物が死んでしまっては手がかりがなくなってしまいます。

そこでこの死までの4分間に前述の「トリツク」と「アヤツル」を駆使して死の運命を回避させるのがこの能力の真の役割です。

…前の2つと比べると超常現象どころか運命操作レベルでツッコミどころ満載ですが、そういう能力だと割り切らないとストーリーが進まないので仕方ありません。

とにかく余り時間が無い以上、真実へと近づくためにせっかく手に入れた死者の力をフル活用して出来るだけ多くの死を回避していくのです。



こんな感じで進めていきますが、このゲームの面白さは大きく2つに分けられます。

1つは例の死者の力を用いて場面場面を攻略していく部分です。

死の4分前に遡れると言いましても、そのまま見ているだけでは結局死の瞬間を繰り返すだけで何の解決にもなりませんので、どうすれば死を回避できるのかよく考えなくてはいけません。

登場人物がどういう行動を取りその結果何が原因で死に至るのか、現場に配置されている道具にトリツキ・アヤツル事で何か状況を変える事ができないのか。また仮に使えそうな道具が見つかったとしても、この間はリアルタイムで進行するためトリツキ・アヤツルタイミングも重要になります。例え銃弾を防ぐ仕掛けを見つけたとしても、被害者が撃たれるタイミングで発動させないと無意味になってしまうのです。

初見では登場人物の動きや道具の効果が不明なためほぼ確実に失敗するでしょうが、幸い死の4分間自体は繰り返す事ができるため何度でもチャレンジできます。
そうして動きを把握し、一見関係なさそうな道具を組み合わせて見事死の運命を回避させたときの喜びは複雑なパズルを解いたときのような達成感があります。
またそのときの様子はインクレディブル・マシーン…でしたっけ、アレが上手く作動したときのようなスムーズさがあり、それが自由に動けないはずのプレイヤーがあたかも画面の全てを操っているかのように感じさせてくれます。全編通じて舞台劇風の横から見た視点なのもそれを視覚的に後押ししてくれています。


もう1つはストーリー及びキャラクターです。

まぁあまり深くは語りませんが、自分の正体と殺された理由を知るために行動を開始したシセルですが、ストーリーを進めていくうちに判明するどころか、一見すると無関係の人物や場所が増えていって謎がますます深まるばかりです。
しかし、あくまで主軸は「自分=シセルが何者なのか?」という部分に据えられているためストーリーがブレている様子はあまり感じられません。

そしてキャラクターは逆転裁判シリーズの開発者がディレクターをしているということもあって、セリフにしてもアクションにしてもいい意味でやたらとクドく、印象に残るキャラが多いですw
他にも特定のフレーズを何度も繰り返す台詞回しや、周りが全員ボケて主人公が一人心の中でツッコミに回るシーンなど逆転シリーズ、特に1~3の作風を感じさせる場面も多いです。
また今宵シセルが出会う人物たちはどういうわけかやたら死神に好かれているらしく、一度死の運命を回避しても向かう先向かう先でよく死にます。特にヒロインは新しい場面に到着するたび死んでいる始末で、むしろ今回は一体どんな原因で死んでしまったのか楽しみになるほどですwそのコントのようなお約束振りはたまに死んでないとちょっと残念になるくらいです。



ここからは例によって不満ですが、実はそこも面白い点と同じところにかかってきます。

1つはとにかく初見殺しが多すぎることです。
死までの4分の間に何とかしなくてはいけないわけですが、まずそもそも置いてある道具で何が出来るのかから実際に使って調べなければなりません。それは仕方ありませんが困った事に一回こっきりの仕掛けが多く、仕掛けは分かったもののの何の役にも立たないまま最初からやり直しということがしょっちゅう起こります。更に仕掛けによっては動かす順番がポイントになったり、特定のタイミングで無いと効果を発揮しないものも多く、必然的に何度もやり直すことが増えます。電話なんて通話先に行ったはいいものの、そのまま帰ってこれずに終了なんてトラップがお約束です。

特定のポイントで途中セーブが出来るのが救いですが、それでもやり直すたびに同じやりとりを見せられるのは煩わしいです。特に後半になるとできる事が増えるためこの初見殺しの傾向はますます強まります。


もう1つはストーリーについて。
そもそもが死者の力というトンデモ能力がある上で成り立つストーリーなのでその点につきましてはいいのですが、気になるのはその扱いです。
と言いますのもシセルの能力はトンデモ能力ではありますが、移動距離が短い・遡れるのは死の4分前などトンデモはトンデモなりに制限はあるのです。ですからその制限の中でどうやって死の運命を回避するのかがゲームの肝になるわけです。

ところがこれが中盤になるとシセルとはまた別の死者の力を持ったキャラが現れまして、場面によっては協力して進めていくことになります。正直個人的にはこの辺りからちょっと受け入れがたくなりました。

えー…制限があるからこそトンデモ能力でも許せましたし、ゲーム的にも工夫しがいのあるいいルールになっていたのに、詰まったらそれまでのルールに触れない新しい能力出すってどうなのでしょう。

何というのでしょうか、こうなると極端な話詰まるたびに別な死者の能力を持ったキャラを登場させればOKなわけで、悪い意味で何でもアリになってしまうと思うのですよ。実際終盤には更に別の能力を持ったキャラも出てくるわけで。
願わくば安易に新しい能力を出すのではなく、既存の能力で「そういう使い方もあるのか!」と感心させてくれるような使い方を見せてもらいたかったです。

それに関連するかのごとくストーリー自体も終盤は超展開が目立ち、敵の正体や本拠地の場所などプレイヤーが気になっているのに描写されずすっ飛ばされる部分もかなり多いです。特にラストはそもそもの始まりの事件を書き換えるという流れになるのですが、それはそれで何か今までやってきた事を全部無かった事にしているようで今一つスッキリしません。また肝心のシセルの正体と死の原因につきましても、驚きや意外性よりも反応に困るというのが正直なところであれだけ引っ張った割にはインパクトが足りなかったなと思いました。

そういう意味でも中盤までの盛り上げは良かったのですが、終盤に進むにつれて徐々にまとめきれなくなり、最後は強引に箱に押し込んだという印象です。



大体こんなところでしょうか。

全体的に見ればなかなか面白いゲームですし、ストーリーも最後までプレイさせる魅力は十分あったのですが、それだけにどうもまとめきれていないように思えてしまうのがつくづく残念です。

という事で以上DSの「ゴーストトリック」の話でした。

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