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かつてゲーオタだったかもしれない人の日記

ゲームの値上げは中古が原因?

日本のゲームソフトはなぜ高い・日米がそれぞれ抱える流通問題


真面目に語るにはあまりにもアホらしくなる内容だと思いますので、私の主観・主張全開(消費者側の都合)の文になる事を予め書いておきます。


97年と05年の売り上げを比較して「新品の売り上げ減少の最大の原因は中古にある」などと言っていますが、どうしてこんなナンセンスで馬鹿げた考えが出てくるのでしょうか。
2002年の最高裁判決の結果いきなり新作の売り上げが減少するようになったとほざいていますが、コンシューマーの中古市場はそれこそファミコンの頃から多数存在しており、この裁判の結果中古の取り扱いが増えたというのはまだ理解できるにしても新品の売り上げを急激(ピーク時の半分程度)に落としたというにはあまりにも無理があります。

ではそもそも売り上げが減少した原因は何なのか少し考えてみましょう。

・ピーク時の97年はPS・サターン・64などの次世代ゲーム機バブルの時期で大いに盛り上がっていた
・PS2以降のゲーム開発費の高騰→大手は続編・大作化の傾向が目立ち、中小ソフトメーカーは冒険がしにくくなる→ユーザーのソフト選択の幅が狭くなり購買欲が低くなる
・ネット・携帯など家庭用ゲーム以外の娯楽産業の増加→消費者が家庭用ゲームに費やす時間とお金が減った

別に私は経済アナリストでもなんでもない単なるいちゲーオタなのでこれは推測でしかないのですが、それでもパッとこの程度の原因は思い浮かびます。どれをとっても売り上げ低下の原因として中古よりはるかに納得できるものではないでしょうか。


ゲームソフトは商品としてどういう存在であるのかですが、私はファーストセールドクトリンが当然の存在として考えています。ファーストセールドクトリンというのは要するに「商品が一旦売られて消費者の手に渡った時点で、その商品は消費者のもの」という考え方(だったはず)であり、もっと端的に言えば自分でお金を出して買ったものを自分がどうしようと自由であるという考えです。もちろんコピーして販売とかそういうのはいけませんが、新品で買ったものを中古ショップに売ろうと消費者の自由なわけです。よく考えなくともこれってごくごく普通の事だと思います。

ですから中古に対して文句をつけるのは筋違いと言うわけです。もっと乱暴に言ってしまえばこの記事は件の最高裁判決に対する負け惜しみにしか見えません。

また
「再販制度の対象である書籍やレコードとは違い、日本のゲームソフトは小売店からの返品がきかない。例えば、新作を10本仕入れたとしても、1本売れ残れば、9本を売ることで得られた利益が吹き飛んでしまう。新作はできるだけ仕入れず、速やかに中古をユーザーから買い入れて販売する方が、利益率が高いという結果になってしまう。」

とありますが、これも小売店からすれば新品の返品がきかないのだから商売のために中古を取り扱うという当たり前のこと(といいますか仕方がない)です。
もし仮に新品の返品がきかないまま中古を全撤廃して、新品しか流通していないようになったとしたら小売店がどうなるでしょうか。
売り上げが上がってゲーム業界が活性化する…などという事はなく、多くの小売店が潰れ、ゲームソフトは市場に出回らなくなり、結局はメーカーの首を絞めることになるというのは容易に想像できるはずです。

中古のせいで店舗の品揃えが悪くなったなどと抜かしているようですが、消費者にとって中古が無いほうが品揃えが悪い(選択肢が無い)と言えるのではないでしょうか。


「ゲーム会社がこの値段を付けざるを得なくなったのは、中古裁判以後、新作ゲームを発売してから2週間でほとんど勝負が終わってしまうという悪循環ができたためだ。」

FF12を例に挙げて「新作発売→中古ですぐに出回る→その中古が売れて→…」と要するに中古の存在が新品の販売機会を損失しているからその分を補うために新作の値段が高くなったとの事ですが、言い掛かりもいいところです。

みんな新品の値段に価値を見出せないから中古を買うのでしょうが。

だったらメーカーのやるべきことはまず値段を下げる事、そのためには予算をしっかり組み、その中で利益を上げるために開発費を抑える事でしょう。

ムービーを制作したら金がかかる?なら作らなければいいでしょうが。批判の多い昨今ならいい頃合いでしょう。
ボリュームを増やすと金がかかる?減らせばいいでしょうが。
短い時間で満足させる方向を目指せばいいではないですか。
声優を雇うと金がかかる?必須じゃないでしょうが。
人手もお金も何にもないから面白いゲームが作れない?頭を捻ればいいでしょうが。アイデア一つでいくらでも面白いゲームを生み出せるのは歴史が証明しているでしょうが。
どの層に向けて作ったいいのかわからない?ならターゲットを絞るのも有効でしょうが。シューティングはニッチな市場ですが、アンデフのように1万本弱でも利益が出るソフトもあるのです。プライドが許せば某社長のようにメーカー側からユーザーの元に降りてくるというアピール方法も有ります。(イメージが固定される諸刃の剣ですが)

極端な話、相応の価値を見出せるのならいくらだって消費者はお金を出すのです。値段が高いから・中古があるから売れないのではなく、値段に見合った商品価値を見出せないから・需要がないから売れないのです。


「現時点で、こうした問題に比較的うまく対処しているのは、やはり任天堂といえる。「DS」向けのゲームは5000円以下の価格のものが多い。「脳トレ」は 2800円で、ゲームソフト業界に革命的なデフレを引き起こした。DSの価格に慣れてしまうと、PS2などの他のコンシューマゲームがあまりに高額だと感じるようになってしまう。また、日々の記録を付けることをゲームに絡めることで中古に売りにくい商品構成にしてある。」

PS2のくだりはさておき、これがわかっているならなぜあのような考えに至るのか理解に苦しみます。
脳トレは上に書いたような項目をいくつもクリアしているのは皆さんよくご存知のはずです。(私の好き嫌いはさておき)
アイデアもそうですが、特に注目していただきたいのはやはりターゲット層です。脳トレ系のようなDSソフトは今までゲームをしてこなかった層を取り込んだのは今更の話ですが、その人たちにはそもそも中古ゲームを買うという概念がないような方たちばかりです。まぁ、任天堂の宣伝やブームといった中小メーカーには簡単に真似できない点も多々あったりするのですが、2800円で利益が出ると判断して開発したでしょうし、これなら新品で買ってもいいと思わせることに成功しているのも間違いないでしょう。


私の考えは大体こんなところですが、それにしてもこんなアホな論を展開するような人がCESA理事とは呆れてしまいます。いや、CESAという団体のやっていることや今までを考えれば当たり前かもしれませんな。
ちなみにアーケードではコンシューマー以前から中古という制度が流通してきましたが、このように敵視された事はありません。それどころかJAMMAは「中古品の売買は業界にとって必要不可欠」という見解を2000年時の報告書にてあらためて確認しているくらいです。見習ってもらいたいもんです。
(追記みたいなもの)
私はよく中古ソフトを利用していますが、今回はなるべくその辺の利点を抜きにして書きました。

中古のおかげで過去に発売された素晴らしいゲームを遊ぶ事ができた事は数え切れませんし、それでいいと思ったメーカーの新作を買う事だってもちろんあるのです。これからダウンロード販売などによる過去のソフト配信などが増えていくでしょうが、権利関係や知名度などから不可能なタイトルはどうしたって出てきます。といいますか配信されるタイトルは恵まれているくらいでしょう。そんなときにはやはり中古に頼るしかないのです。

中古はユーザーにとって強い味方なのです。

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