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かつてゲーオタだったかもしれない人の日記

ブレイクダウン

ゼルダを早々に止めてしまったと前回書きましたが、それに代わってここ数日プレイしていたのがXBOXの「ブレイクダウン」でして、丁度昨日クリアしたのでゲームの紹介がてら感想も書いてみます。


このブレイクダウンですが、ジャンルはFPA(ファーストパーソン・アクション)、つまり一人称視点のアクションゲームです。
ここでFPAと聞いて「ん?FPS(ファーストパーソン・シューティング)なら知っているけどFPAなんてジャンル聞いたことないよ」と思われた方が多数でしょうが、その通り、そんなジャンル無いです。正確にはジャンルが成立するほどのゲーム本数が存在していないため、ジャンル的に最も近いFPSをもじってそう呼んだのです。

なぜジャンルが成立するほどゲーム本数が存在していないのかですが、これは少し想像していただければすぐに理解していただけると思います。
普通3Dアクションといえば三人称視点で展開されるもので、一人称視点の3Dアクションなんて少なくとも私が今までプレイしてきたゲームの中では知りません。(ソニックブラストマン…は無理やり過ぎか)
視覚的に敵や障害物・地形などとの距離感が把握しにくい、視点が正面に限られてしまうなどの理由から3Dアクションが射撃場面など一部を除いて三人称視点で展開されるのはごくごく当たり前の事なのです。

しかしこのブレイクダウンにおいては敵との戦闘は格闘戦がメインであり、ジャンプアクションが必要となるシーンも多々あるにも関わらず三人称ではなく一人称視点なのです。そしてオープニングデモの数分を除いてエンディングまでカメラはずっと主人公デリックの一人称視点で固定されているのです。それは回復アイテムのジュースやレーションを飲食するときやイベントの途中でも変わることはありません。オープニングで吐くシーンすらも一人称視点です。

アクションゲームにおいてこれがどれだけ特異な事かお分かりいただけたことかと思います。

そしてこの一人称視点から生まれる独特の感覚こそがブレイクダウンというゲームの肝なのです。

プレイヤーである主人公デリックがどこかの研究所のようなところで目を覚ます場面からゲームは始まりますが、デリックには記憶がありません。いや、記憶だけでなく、目的も、そもそも自分が目覚めた今いる場所すらも不明です。いくつかの身体テストをこなした後、突如現れたアレックスという謎の女性と共に謎の兵隊がうろつく研究所を探索することになるというのがストーリーの導入部です。

一体自分は何者なのか?目的は何なのか?ここはどこなのか?アレックスは何者なのか?襲い掛かってくる敵は?などなど…それら多くの疑問をスタート直後から抱いてプレイヤーはゲームを進めていき、やがて真実を知っていきます。そしてその真実を知ったときの驚きをより一層引き立てる演出こそが、何を隠そう徹底した一人称視点なのです。
デリックの見る光景、知る真実、殴る・殴られる感触、食べる音、話す言葉、鳴る心臓の鼓動、震える手足…、一人称視点によってゲーム中のあらゆる情報一つ一つがデリックと同時にプレイヤーにとっての情報となるのです。そうなると記憶の無いデリックがゲーム内の事を知らないプレイヤーとも重なります。


はっきり言ってこのブレイクダウン、単にアクションゲームとして見れば辛口になるのは仕方がありません。
格闘メインで敵との距離間は掴みにくいだけならまだしも、複数の敵に囲まれて横や背後からすぐタコ殴りに遭う事もしばしば。おまけにダウンすると視点も倒れるものですから例え起き上がっても連続でボコボコにされて反撃できないままゲームオーバーというのも何回、いや何十回もありました。間違っても群がるザコ敵を蹴散らすアクションなど全く期待してはいけません。これほどまでに1体の強敵よりも2体のザコ敵が恐ろしいゲームは見たことありません。ラスト直前の連続バトルなど何度やり直したことか。

ジャンプアクションの方もちと厳しくて、距離感が掴みにくいのに終盤など落ちたら即死の足場をジャンプさせられる箇所がいくつもありました。進める場所やアイテムがどこなのか分かりにくい箇所も同様でした。

これらの不満点は全て一人称視点に因るものだという事はまず間違いないでしょうし、開発陣も一人称視点にした時点で避けられないものであるとすぐ気づいていたでしょう。(ただジャンプアクションにしても敵配置にしてもちょっと同じような構成が多かったのは一人称視点に関係無くマイナスでしたが)

しかしそれでも敢えて一人称視点を貫いたのは、それらの問題点を押し切ってでも表現したいものがあったからだということは伝わってきます。その結果生み出されるデリックとの一体感と、ストーリーへの没入感は並大抵のゲームの比ではありません。終盤の大ボスとのタイマンは興奮しっぱなしでした。
中盤以降のストーリーも意外性があって最後まで非常に楽しめました。普通にハリウッドの2時間映画でも通用しそう…というのは言い過ぎかもしれませんが、でもそれぐらい良かったです。


ついでに近くて何ですが、音楽や効果音も一体感と没入感を高めるのに一役買っているのも間違いないです。単体で聞くとそれほど印象に残らないのですが、ゲームの状況や展開に合わせてうまく盛り上げてくれます。効果音もジュースを飲む音や敵を殴ったときの気持ちのよい打撃音などこれもかなり考えられていると思います。

上に挙げたようにゲームオーバーになりやすいゲームですが、ペナルティはありませんし、再開ポイントも頻繁にあり(自動でチェックされる)、セーブやキーコンフィグ・画面の明るさ調整などはいつでも変更可能といったシステム周りの快適さも忘れてはなりません。


最後になりますが、このブレイクダウンというゲームは「ビデオゲームでしかできない表現」という点において明確な一つの解答を示したゲームであり、個人的にはゲームの歴史に名を残すべき素晴らしい作品だと断言します。それほどまでに私はこのゲームを評価しております。確かに擁護できない欠点はいくつもありますが、ユーザーがこういうゲームを評価しないで一体どうするのでしょうか。

それにしてもこれナムコの国内開発のゲーム(2004年発売)なのですよね。
世間的には近年のナムコの評価は地に落ちていますが、このような意欲的なゲームもある事を知って私の中でのナムコ株がまた一つ上がりました。惜しむらくはやっぱりXBOXという事か…。360での互換にも対応しているので、360をお持ちで未プレイの方はぜひプレイしていただきたいです。

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