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かつてゲーオタだったかもしれない人の日記

ナイツ・イン・ザ・ナイトメア

ここ2ヶ月ほどプレイしていたインザナことDSの「ナイツ・イン・ザ・ナイトメア」の2周目ハードモードをクリアしましたのでそろそろこのゲームについてまとめるとしますか。

このインザナのことを書く際にまず悩むのがジャンルでして、それは同時にこの作品のゲームシステムに起因しているからです。

ゲームの流れそのものはステージごとに決められた条件を満たせば(敵を倒す)クリアという、シミュレーションRPGでよくあるステージクリア型のRPGです。しかしそのメインとなる戦闘のシステムこそが他に類を見ないほど独特なのです。

ステージには何体かユニットを配置できますが、プレイヤーはユニットに直接指示を与えるのではなく、ウィスプという魂をタッチペンで操作し、そのウィスプをユニットに重ねることではじめて行動可能となります。ただし行動可能といっても移動は基本的に出来ず、出来るのはユニットごとに決められた向きに攻撃させるのみです。

これで同じくステージに配置された敵ユニットを倒すのが主な目的ですが、敵はリアルタイムでマップ上を移動しており、同時にプレイヤーであるウィスプに対して攻撃を仕掛けてきます。
ここで「味方ユニットではなくウィスプに攻撃してくる?」と読んで疑問に思われた方もいると思います。そう、敵が攻撃するのは味方のユニットに対してではないのです。

このゲームでは1ターンごとにタイムがありまして、タイムが無くなるとターン終了でステージごとに規定ターン数が設定されています。しかしタイムといってもリアルタイム的な意味ではなく、ユニットが行動するたびに減少するものなので行動ポイントと考えた方が適切でしょう。そしてもう一つこのタイムが減少するのが敵の攻撃にウィスプが当たった時なのです。これは裏を返せば味方ユニットにも敵弾にも触らない限りタイムは減少しないという事でもあります。

まとめますと敵が仕掛けて来る攻撃をタッチペン操作で避けつつ、味方ユニットにタッチして的確に敵を倒していくというのがステージ内での基本的な立ち回りになります。

これだけでこのゲームを一つのジャンルに当てはめるのが困難だということがお分かりいただけたでしょうか。強いて言えばシミュレーション+アクション+RPGといったところでしょうか。敵弾を避ける部分からSTG成分を若干加味してもいいと思います。


ジャンル紹介だけでこんなに行数使ってしまいましたが、これでも基本的なゲームの流れとシステムを説明しただけであり、ここへ更に複雑怪奇でムチャクチャ取っ付きの悪い要素がいくつも絡んでくるから困ったものです。

・それぞれ特徴を備えた7種類+αのユニット
・こちらの攻撃と敵の相性によってダメージの割合が変動する属性
・総勢100人を越える味方キャラ。ただしウィスプ含め皆死後。
・↑の人間関係と魂を継承させるトランソウルシステム。
・時系列バラバラで語られるストーリー。とにかく人が死にまくりで暗い。
・etc…

はっきり言って一つ一つ説明しようものならそれだけで上述のジャンル解説と同じ文量を費やしてもおかしくないくらいなので箇条書きにしてしまいましたが、私自身ゲーム始める前に説明書読んでもほとんど理解できなかったくらいなのでこの際いいでしょう。とにかくそれだけ複雑だということです。大体1周目クリア30時間経ってもまだ5割くらいしか理解できていなかったと今こうして振り返っている時点から察してください。

しかしこのインザナというゲームはただいたずらに複雑で人を突き放したゲームというわけではありません

実はこのゲームRPGという割には成長要素がかなり薄いのです。

戦闘中の主なダメージ源は味方ユニットに武器を与えることで発動する技(スキル)ですが、このスキルの威力は決まっており扱うユニットのレベルによって差異はありません。正確にはユニットごとのスキル攻撃力に左右されるのですが、これはレベルを上げても変化するものではありません(トランソウル時のみ変化)。インナザにおけるレベルアップのメリットは扱える武器の種類が増える&ユニットの耐久値増加(そう、ユニットも道具のように耐久値があります)であり、成長要素はかなり薄いのです。

そして武器もグレードの高いものほど多くのスキルが使えるようになりますが、武器そのものには攻撃力は設定されていません。一応スキル発動時の最大攻撃力を上げることは可能ですが、それもチャージ時間の増大(=その分のタイムの減少)という代償があります。

このように成長要素は少ないにもかかわらず先に進むたびに敵ユニットのHPは上がり続け、難易度ハードになると実にノーマルの2倍のHPを持った敵を相手にしなければならなくなります。

そこを補うのがプレイヤーの知略と経験です。

例えば味方ユニットの攻撃の中にグラムという敵が踏むと発動する魔方陣トラップがあります。攻撃力は高いもののこれ単体だと当てづらいシロモノですが、ここで他のユニットがノックバックを発生させる攻撃を行えば意図的に踏ませることが出来ます。
他にはハーミットというユニットの攻撃で敵の属性を意図的に変化させることが出来ますが、これを利用することで連続で敵の弱点属性を突くという戦法が取れます。

こんなのは本当にほんの一例であり、激化する戦闘を効率的に進めるために役立つテクニックはまだまだたくさんあります。最初のうちは蛇足で嫌がらせのようにしか思えなかった要素の数々が、慣れるにしたがって無駄なものが無いということに気づいていくことでしょう。

この複雑ながらも理解すればするほど面白くなっていくゲームシステムと、それを使いこなして最良の結果を導き出すのがインザナの醍醐味なのです。


ストーリーは断片的かつ時系列がバラバラに語られるものですから1周目だとよくわかりませんし、内容だってあまり褒められたものではありません。
戦闘準備画面では脳内で上手くシミュレートできても激しすぎる敵弾に被弾して1体も倒せずターンを終えることもままあります。
リトライ(延長戦)にペナルティが無いからって後半ボスの行動制限&被弾ロスタイムが正直ちょっとやりすぎだろうとも思います。
ぶっちゃけザコ戦多すぎてこの3分の2(30ステージくらい)で十分だろうとも感じました。
武器の強化が面倒なだけでほとんどやる意味が無い気もします。
ユニットにウィスプを重ねた状態で十字キーを押すと独り言や人間関係についてのセリフが見れますが、そんなの1周目だと余裕全然ないです。
といいますかそれ知らないと効果的なトランソウルが分かりづらいのもどうよ。

この辺は私の感情や好き嫌いが先立っているところなので短所と評価するのは正しくないと思いますが、インターフェイスに関してだけひとつ。

戦闘画面でタッチペンオンリーというのは情報量が多い中で操作に集中させるためでこれは素直に褒めるべきでしょう。
しかし戦闘前の準備画面でユニットやアイテムを選択するのまでタッチペンオンリーというのはいただけません。ずらずらと表示されていて単純に選びにくいのもそうですが、画面のスクロールがスクロールバーのタッチのみとか、前画面に戻るのもBACKボタンをタッチとか快適さとはほど遠いです。タッチペンで操作できるのと同時に十字キーやLRでページ送りできるようにしたりBボタンにキャンセルを割り当てておいて何の損も無いはずです。
タッチペン操作にこだわったゲーム内容は間違いなく評価すべき点ですが、インターフェイスに関しては少々こだわる部分が間違っていると感じました。


確かにこのゲーム完璧とは言いがたく、いろいろ不満点もあります。
ありますが、それを含めてなおのめり込めるだけの魅力を持った作品です。
特にこれだけオリジナリティ溢れるゲームシステムにもかかわらず、構成する要素の数々に無駄が無いという点は素晴らしいです。

ちなみにシステムこそ何度も言うように複雑ですが、チュートリアルが充実&ゲームそのものの難易度は少なくともノーマルまでなら難しくありません。おそらく難易度ハードがシステムを完全に理解したうえでのスタッフの想定する標準難易度でしょう。RPGやSRPGでの制限プレイが好きな方や複雑なシステムを使いこなしてやるという気概のある方に特にオススメです。

私がスティングのゲームを遊んだのはバロック以来で、このインザナともシリーズになっているリヴィエラやユグドラ・ユニオンは未プレイなのですが、相変わらず好きな人ならどっぷり嵌れる…いや、抜け出そうにも抜け出せない一種の麻薬のような、そんな作品を作っているなと思わせてくれました。

以上インザナこと「ナイツ・イン・ザ・ナイトメア」の感想でした。
どうでもいいですがこのゲームの味方ユニットは全員既に死んでて魂だけの状態なんですよね。

にもかかわらずトランソウルのときに
「私を置いて先に逝かないで」
「あなたはまだ死んではいけない…!」
「俺の命をくれてやる!」
といったパターンのセリフが結構ありましてそういうのを見るたび



というツッコミを入れてしまうのは私だけでしょうかね。
(ちなみに画像は「みえるひと」4巻より)

コメント

インザナはもっと評価されるべき(ニコニコタグより)

自分も以前書こうと思いつつ結局書かなかった感想を上手にまとめられていてさすがです。
シレン3の時といい、やはりこういう長文はnさんに一任するのが正解ですな\(^o^)/

ttp://news.dengeki.com/elem/000/000/109/109061/

難易度についてはここでも触れられてますが、何度見直しても
開発者の意図が結構的中しているなと感心します。

で、このシリーズの他の作品だとスティングにしてはサクっとした作りになってるリヴィエラもいいのですが
個人的にはぜひユグドラ、それもGBA版をやってもらいたいです。
インザナがいかに洗練されているか実感できるぐらい不親切&未完成な作りですが
プレイ中は数多の不満点にイライラしながらも、終わってみればいい思い出になるような
ある種クソゲーに近い独特の魅力があると思うので。
今なら追加要素もあって遊びやすく調整されているPSP版が出てますが
中途半端に丸くされているために逆に魅力を損なっていると思うのですよね。
(ちなみにリヴィエラも大真面目にWS版推奨)

プレイするのにそれなりの忍耐力が必要で、間違っても普通の人には薦められませんが
その点nさんなら心配はないでしょうから中古で安く見た時にどうぞ\(^o^)/

  • 2009/10/27(火) 23:17:15 |
  • URL |
  • AMO #NFMCYCjU
  • [ 編集]

グラムマスターロルフ隊長(そんなタグは無い…多分)

インザナを一口で紹介するなら「システムが複雑だけど理解すれば面白いゲーム」でしょうから、今回はキャラ・ストーリー・グラフィック・音楽・ゲームバランスなどよりもその辺りを重点的に掘り下げる形でまとめたつもりです。
よって隊長・士官クラスのユニットがちゃんと強くて嬉しいとか、イェルマのあんちくしょうをプレイヤーの手でぶちのめしたかったとか、プレイした人にしか分からないようなのはなるべく避けました。

>代わりに長文を書く権利をやろう
そういうことを言うとシレン4を大絶賛するかもしれませんよ(・o・)

>開発者の意図
全般的に納得できる事を言っているのですが、ちとひとつだけ。ペナルティが無いのはいいのですが、裏を返せば適当にやっててもクリアできる訳でもあります。またチュートリアルやTipsも充実していますがそれも見るかはプレイヤー次第です。
何というのでしょうかね、このチームはプレイヤーの向上心を信頼しすぎているようなのが若干気になりました。もっとも、そういうやる気のあるプレイヤーがこのメーカーの主なファンなのでしょうが。

>ユグドラオススメ
不親切&未完成で忍耐力が必要な普通の人に薦められないゲーム、しかも遊びやすくなっているPSPではなくGBA版でも私なら心配無用とか…(-_-)
といいますかPSP今無いんでGBAしか選択肢がないのですが。(リヴィエラも同様)

ゲーム自体は一応以前から知ってはいるものの何だかキャラにそこはかとなくあざとさが感じられて受け付けないものががが。

まぁ今すぐではないですが機会があったらキープしておくことにします。

  • 2009/10/29(木) 02:27:59 |
  • URL |
  • 筆者 #mzMb781o
  • [ 編集]

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